成年後見の申立

nagasawa-egao0005.png 成年後見制度は,精神上の障害(知的障害、精神障害、認知症など)により判断能力が十分でない方の財産の管理や身上の看護を適切に行うため,家庭裁判所に申立をして、その方が法律行為をする時に同意を与えたり、その方を代理して契約などの法律行為をしてくれる人を選任してもらう制度です。

例えば、一人暮らしのお年寄りが悪質な訪問販売員に騙されて高額な商品を買わされてしまうなどといったことを最近よく耳にしますが、こういった場合も成年後見制度を上手に利用することによって被害を防ぐことができる場合があります。

また、成年後見制度は精神上の障害により判断能力が十分でない方の保護を図りつつ自己決定権の尊重、残存能力の活用、ノーマライゼーション(障害のある人も家庭や地域で通常の生活をすることができるような社会を作るという理念)の理念をその趣旨としています。

よって、仮に成年後見人が選任されてもスーパーでお肉やお魚を買ったり、お店で洋服や靴を買ったりするような日常生活に必要な範囲の法律行為は本人が自由にすることができます。

後見・保佐・補助について

成年後見制度は本人の判断能力の程度などに応じて後見・保佐・補助の3つの制度に分かれています。

後見

精神上の障害により判断能力が欠けているのが通常の状態にある方が対象となり、成年後見開始の審判があると、成年後見人が本人にかわって法律行為を行ったり、本人が単独でしてしまった法律行為を取り消したりできます。ただし日常生活に関する行為については取消しの対象になりません。

保佐

精神上の障害により判断能力が著しく不十分な方が対象となり、保佐開始の審判があると、借金をしたり、保証人になったり不動産の売買をしたりなどの法律で定められた一定の行為について、保佐人の同意を得ることが必要となります。保佐人の同意を得ないでした行為については後で取り消すことができます。また,申立てにより,必要な範囲を特定して保佐人に代理権を与えることもできます。

補助

軽度の精神上の障害により判断能力が不十分な方が対象となり、補助開始の審判があると、特定の法律行為について補助人の同意を得る必要があったり、特定の法律行為について補助人が本人にかわって法律行為をしたりできます。補助開始の審判を申立てるには本人の同意が必要となります。

申立に必要な書類

成年後見制度を利用するには本人の住所地の家庭裁判所に申立をする必要があります。
申立の必要な書類と費用はおよそ以下のとおりですが、事案によって多少異なりますので詳しくは弁護士に御相談下さい。
  • 申立書(定型の書式が家庭裁判所に行けば無料でもらえます)
  • 申立人の戸籍謄本1通(本人以外が申し立てるとき)
  • 本人の戸籍謄本、戸籍の附票、登記事項証明書、診断書各1通
  • 成年後見人候補者の戸籍謄本、住民票、身分証明書、登記事項証明書各1通(候補者がいる場合)
    ※登記事項証明書は、東京法務局が発行する後見開始の審判等を受けていないか、あるいは既に受けているかについての証明書のことです。
    ※身分証明書は、本籍地の役所が発行する破産宣告を受けていない旨の証明書のことです。

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